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今日は例の芸大出身で
現在作家活動を精力的に行っている友人がギャラリーで展示をしており そのオープニングパーティーに誘われて、表参道へ行ってまいりました。 まずは青山学院大学の食堂でビーフシチューを食って腹ごしらえをしました。 周りの学生が非常に上品で、お嬢様&お坊ちゃまという感じでした。 しかも美男美女率がやばい。雑誌でスカウトされる子も多いでしょうな。 10等身の人があんなに多いとは…やはりいい生活してると等身も違ってくるんですね。 銭函という日本国内でも最も貧しく品のない土地で育った自分には もう耐え難い状況でした。表参道はもちろん、そんな高級な大学の懐に飛び込むなんて 考えて見れば無謀この上ない行為だったと思います。 その後、ギャラリーにおじゃまするわけですが 北海道の田舎からやってきた汗だくの150kgのデブが入り込むというのは もはや自殺行為だったと今思います。 今回おじゃましたギャラリーはSPIRALというところで 村上隆や会田誠を見出したレントゲンヴェルケの主催による 「手練」というタイトルの、創立20周年記念の展示でした。 場内の作品をいくつかご紹介しましょう。 (パンフレットを入手できず、作家さんと作品名は不明です。申し訳ないです) まず工芸品としてのルアーを製作している、友人の清水くんの作品 色々なルアーが20個、美しく並んでいて壮観でした。 中でも一番自分が気に入ったのがこれです。 千代紙をちぎって重ねて、クリアで塗り固めてあり 微妙に透けて重なり合っているので本当に幻想的でした。 是非購入したいと思いましたが、1万2000円ということで 完璧に全財産でも足りないことが分かり、社会人になったら絶対に買うと決意「だけ」しました。 紙を重ねあわせて貼り、クリアやニスで塗り固めて透けさせるというのは コラージュと、クリアの質感の両方の特性を持っている自分が大好きな技法で、 大学でも同じやり方でアートボックスを作ったくらいです。 (彼の作品と比べれるようなものではありませんけど) iphoneのケースやヘルメット、クルマの内装やシフトノブなど 色々なところでも同じ手法が有効なのではないかと思いました。 次の作品がこちらです。 写真では細かすぎてお伝えできないのですが 東京都の地図から道路や水路、川などを綺麗に切りだした作品です。 お気づきの方はいらっしゃいますでしょうか。 左下の空間が東京湾なのですが、羽田が右側にあるのです。 この作品が鏡の上に置かれている意味。反転している意味。 …この作品は、地図を切り出したあと、わざと裏返しにして 目をよく凝らしてようやく作品の奥の鏡の中に答を見いだせるようにしてあるのです。 これに気づいたときに、本当に鳥肌がたってしまいました。 パッと見は「手が込んでるなー」としか思えなかったのに こういうトリックを仕込んでいたとは…。本当に崇高な作品だということを 危うく気づかないまま帰るところでした。 あと、忘れてはならないのがこちらです。 高いものでは一つ100万円もの値がつく売れっ子の作家さんで 甲殻類をモチーフに金属を使った彫刻で、実際に触覚や足が動かせるというのがすごいのです。 それ以外にも素晴らしい作品がありましたが 本当に、あの場所で実際に見たときの感動が自分の文章力では 上手くお伝えできないのが悔しい限りです。 手練、つまり非常に高度な技術を持つ作家たちによる作品を集めるという 明確なテーマによってキュレーションされており 非常に分かりやすく、作品の凄さを明確に感じることが出来ました。 素晴らしい経験をさせてくれた 友人の清水くんには、お礼に後日お米とかじゃがいもを 着払いで送ってあげようと思います。 今回この展示を見て、強烈に自分が感じたのは 「きちんと外向きである」ということでした。 作家はギャラリーに作品を展示してもらい ギャラリーはお客さんを集めて作品を売り 作品が売れれば、作家とギャラリーで売上を分けあうという 正しいギャラリーの姿がそこにありました。 対して札幌は、ギャラリーに金を払って作品を置いてもらい お客さんとは名ばかりの、知り合いやお友達などの身内に 自分の作品を見せて、そこで終わってしまう、非常に内輪な展示ばかりだなーと 痛感しました。 少なくとも、作品を売って食っていくというのは非常に稀で 作品を見せて、そこで自分の能力をプレゼンテーションし ビジネスなどで使ってもらおうという流れが一般的なのでしょうか。 いや、それとも本当に知り合いと見せあっこしてお互いの自己満足し合う 「オナニーの見せ合い」がほとんどなのでしょうか。 プロとアマ、の違い。 たとえばスポーツの世界でも、 スポンサーを背負って観客の前でいい成績を残し、お金を得るのが目的のプロ 自分の楽しみのためにプレイを行う、自己満足的なアマという構図がありますし これは、スポーツに限らずどの業界にもあることでしょう。 (そう考えると【全日本】や【世界選手権】と名乗りながらも アマチュアなイベントがいくらでもありますね) いずれにせよ、内輪で終わるのはアマチュアだけに許されることであり きちんとお客さんからお金を得るプロの世界では絶対に有り得ないことです。 そういった意味で、札幌のアート業界はプロの世界ではなく アマチュアの世界と言えるのかもしれません。 そこからいきなり【ビエンナーレ】を呪文のように唱えて 国際芸術祭を開くというのは、いささか無理が有るような気がします。 その前に内輪から脱却して、きちんと外に向うこと、 つまり日本国内、もとい地元の中できちんと「プロ」になれないままでは 外国に「オナニー」を見せるだけの、国辱にも成り得るでしょう。 少なくとも僕が見た限り、今回の「手練」に参加できそうな作品は 札幌のプレビエンナーレの展示には一つもありませんでした。 単純に比較はできないでしょうが… 少なくとも腕っ節一本で勝負出来るものはなく キャプションをつけて美術館においてあることでなんとか「アート」に見せようとしている 「ただのゴミ」も、いくつかあったように思います。 こういう話をすると 「お前は関係者でもないくせに!」「アート作ったこと無いからそんなこと言えるんだ!」 という札幌のアート業界の方からのお叱りを受けそうですし 実際怒られたことも少なくないのですが アーティストや関係者以外は口を出すな、という思考自体内輪なんだなーと思うのです。 いや、必死に自分を守るための防御策なのかもしれません。 一応僕もイベントではお金払って見てるので、お客さんの意見として聞いて欲しいんですけど なかなか難しいところです。 そもそも関係者(や、ほぼ関係者と言える熱狂的なファン)じゃないと、 札幌のアート業界やイベントの情報はまず知る由もないのが現状ですから…。 そんなわけで、自分には到底似合わない原宿と表参道から逃げ帰って 都内でも少しは自分の存在が許されるであろう東村山市でまったりとニコニコ動画を見つつ 故郷の将来を思うのです。 いや、まずは自分の将来をなんとかしろと言うことなんですけどね。 そういえば帰り道、西武新宿線の中吊り広告に 映画の「アンダルシア」の宣伝を見つけました。 きっとこの映画もアマルフィと五十歩百歩のクソ映画なのでしょう。 国内向けだから多少無茶な設定でもいいだろう、という安っぽい内容で とりあえず人気俳優とアイドル出して、テレビで宣伝しまくっておけば、 それなりに人が入るだろう。 そういう日本国内のマスコミや広告代理店や芸能界の中の【内輪】でのみ成立する映画です。 そしてそれも、今だけインターネットが普及した今、お客さんにバレバレで かつてのように国民を洗脳して強制的に流行を生み出すこともできなくなりました。 恐らく本国の人が見たら気を失いかねないほど無茶苦茶いい加減な内容なのでしょう。 ハリウッドに出てくるメチャクチャな【JAPAN】が非常に醜く思えることを知っているはずなのに なぜそれを、自分たちの手でやってしまうのか…。 外国人が作ったヨーロッパ物の映画だと最近は ダ・ヴィンチ・コードや天使と悪魔、ダニエル・クレイグの007も 現地の人からすればツッコミどころは結構あったようですし 内容もいくつか無茶な部分がありましたけど それでもお金かけまくって、映像美と俳優の素晴らしさでカバーされてたと思いますが 日本のテレビ局主体の制作陣には恐らく不可能でしょう…。 いや、日本のマスコミや広告代理店や芸能界だけの話じゃないかもしれません。 もはや日本が本当に外国に誇れるものはカメラくらいしか残っていません。 自動車(タイヤなんかの部品も含めて)やパソコン、携帯、プリンターなんかの家電製品 映画やアニメ、マンガやゲームなどのコンテンツは、もはや勝ち目はないかもしれません。 技術やノウハウを惜しみなく寄付したおかげで 安くていいものは中国韓国台湾などのアジア各国にお鉢を奪われ、 サビ残と徹夜=気合でなんとかしようとする非合理的体育会系のやり方が通用しない デザインやユニークさといったクリエイティブ&技術革新ではヨーロッパやアメリカに負け もはやにっちもさっちもいかないのが現状です。 余計なごまかしをせず、合理的にきちんと時間と手間とお金をかけていい作品を作って勝負して それを内輪ではなくきちんと外にいるお客さんのために売る。 この「プロ」なら当然のことが、出来なくなりつつあるのが すなわち日本の内輪、ガラパゴスと呼ばれている日本の病気なのかもしれません。 そして一番怖いのは、それに危機感を持っている人がそう多く無いということです。 東京と札幌のアートの違いは もっと広く見れば、世界と日本の違いなのかもしれませんね。 また偉そうなことばかり言って、内定も取れず 「お前は頭でっかちの甘えん坊なんだよ!」と怒り狂うお母さんの顔が浮かびます。 さて、毎日絵を書くというタスクは 今日もきちんと達成しましたが あまりにもR-18な内容になってしまったのでPixivに載せておきました。 もっと上手く絵がかけるようになりたいです。 ではではみなさん、おやすみなさい。
by hiwai-rs
| 2011-06-07 03:32
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